それまでに見た映画とか
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2003年2月
2月1日ミナミの帝王
 ミナミの帝王映像化第一作。「横山やすし完全復帰第一作!」と書かれたパッケージに惹かれて借りてきた。横山やすしと聞いてその役柄は、
「酒とボートレースに溺れて、借金を背負いまくって萬田から金を借りる役だろう」
とタカをくくって見てみたら (そのまんまやん(^^;)、なんと萬田の金主役。最初出てきたときは、ろれつが回ってなくてかなりやばそうな感じだったが、後半での大活躍は目を見張るモノがあった。かっこいい(笑)。
 それ以外では、銀次郎のキャラクターがかなり立っているのが印象的。特に探偵の麻子との関係や、舎弟に車を運転させているところや、表情が豊かなところなど、最近のエピソードとはかなり役作りが違っていて違和感があった。何より銀次郎が騙されて、その仕返しに詐欺まがいをするなんてエピソード、ありえない(笑)。しかし作品の雰囲気から、こういう役作りもありかなと思えてきた。エンディングはなんか知らない曲だったが、それがまた作品全体を軽い感じに仕上げてる。
ミナミの帝王 2
 この回で、沢木はんが初登場。ここでもまた銀次郎が騙されるわけだが、そこからやりかえすプロセスがなんとも大胆不敵で、ほとんど詐欺(笑)。そこへヤの字の人たちを連れてくるところが、結構爽快でよかった。
2月2日逆噴射家族
 小林よしのり原作という話は前から聞いていたが、どんなストーリーなのか知らないまま見た。家族全員が殺し合う辺りが、シリアスというよりほとんどギャグに見えた。他にも笑いのエッセンスが結構ちりばめられていて面白かった。意味は、まぁ解釈の仕方によって何とでも捉えられそうだが、やはり「家族とは」というのがテーマかな。
ミナミの帝王 アリバイ証明の罠
 会社の社員証発行を専門にした会社を立ち上げた男がヤクザからいろいろと金を取られ、銀次郎から借金をする。ここまではありがちなパターンなのだが、この男が悪役に化けてしまうところが意外な展開。いつもの様に後味のよい終わり方でよかった。やはり銀次郎は無口で「ここぞ」という時に出てくる方が格好いいな(笑)。
2月4日ミンボーの女
 1992年。暴対法が施行されて、民事介入暴力が問題となった頃に作られた作品。監督の伊丹十三が「そのスジ」から嫌がらせを受け、実際に襲われたという曰わく付きの作品。
 とりあえずこれまでに見た伊丹作品は、宮本信子&津川雅彦という組み合わせだったけど、今回津川は最初の方でちょい役。暴力団対策に悩むホテルが、その対策係に抜擢したのが大地康夫。この後の弄られ方がとっても似合ってる(失礼)。ところが、最後の最後で暴力団を撃退する時の大地康夫は実に格好いい。迫力すら感じる。
 実際にはシリアスなシーンも多いのだが、本多俊之の音楽とも相まって終始コミカルな雰囲気が漂っていて肩の力を抜いて見られる作品だった。
2月6日お葬式
 それまで見てきた、90年代の伊丹作品とは違って、どちらかというと静かに淡々と、それでも笑いのエッセンスを散りばめながら話が進んでいった感じ。見たのが夜中だったからかもしれないが、深夜映画でやってそうな雰囲気。途中、旧千円札が出てきたので調べてみたら、1984年の作品。20年前とはいへ、そんなに「昔っ!」という感じがしなかった。
 主役が「井上詫助」という名前で、そういえば井上陽水の曲に「詫び助」というのがあるなぁと思いつつエンディングを見ていたら、井上陽水本人が出てたのにびっくりした。
2月15日ミナミの帝王 3
 金子竜也がいきなり出てくるから、てっきり追い込みだと思ったら刑事役!? そんな金子がいろんなドタバタを経て銀次郎の舎弟になったわけだが、ちょっと抜けてていい役をやってる(笑)。そんなエピソードと平行して、詐欺師を追いかけていくストーリーが展開していくが、ここでも銀次郎は詐欺まがいなことをして相手を追い込んでいく。それでも見ていて許せてしまうのは、結局背景に人情に訴えかけるところがあるからだな。最後の最後で銀次郎が六千万円を受け取るところのやり取りは、いろんな解釈が出来そうだが、その点を除いては見終わってスッキリした。ラストシーンなんてギャグ漫画みたいだし(笑)。
2月16日ミナミの帝王 4
 いきなり御堂筋署の刑事が出てくる。これが悪徳刑事で、トイチの利息を見逃す代わりに金を要求して来るとんでもないヤツ。それに臆する銀次郎ではないが、「別件逮捕」で竜也が捕まってしまう。そんなピンチの時に、詐欺師を追いかけてフィリピンへ飛ぶのだが、ここでの追い込みのかけ方も見ていて痛快。最後にはその刑事を見事にやり返して一件落着。よく考えたらこの刑事、後のエピソードでもデートクラブから金を巻き上げるだけの役で出ていた。やっぱり順番に見ないと細かい設定がわかんないな(苦笑)。直接は描かれていないが、竜也を釈放させるために、告訴取り下げのために金を渡したんだろうな。この辺の解釈もいろいろ出来そうだけど。
七人のおたく
 ミリタリー、カンフー、無線、フィギュア、C級アイドル、そしてMac"オタク"が集まってさらわれた赤ん坊を取り戻しに行くストーリー。前半に描かれたオタクならではの拘り方がじつに上手くて共感出来ることしきり。正拳が入った後の倒れ方とか、アイドルが出るCMの時間をチェックするところとか、フライトシミュレーターで徹夜して名古屋まで往復するところとか、細かいところの描写がオタク心をくすぐる(笑)。さらに格闘シーンで江口洋介が抱えているのは、Macintosh Plusのキャリングバッグ。もちろんApple純正(笑)。当時はあれだけ小型で持ち運びが出来るデスクトップコンピューターなんてなかったもんな〜。今でもあまりないけど(笑)。それが決め手になって敵を倒すところなんて思わず拍手してしまった。
  最後のスタッフロールで、Apple Japanはもちろん、各ソフトの名称まで出てくるのには驚いた。特にマックライトとかThink Cとか、今は無いソフトがしっかり出てくるところは涙もの(笑)。そういえば、アクアゾーンがヒットしたのも、この映画がきっかけだと聞いたもんな〜。当時は高くて買えなかったけど(笑)。
2月17日ミナミの帝王 5
 4で詐欺師をやっていた長江健次が舎弟役をやっててびっくり。銀次郎の客を次々と奪っていくヤミ金融が現れる。しまいには大口の客まで取られ、ピンチに陥る銀次郎が採ったのは、ホームレスを使って・・・。最後に暴力団に取り囲まれた銀次郎に、ホームレスが立ち向かうシーンは爽快。
ミナミの帝王 欲望の街
 ストリッパーに入れあげたさえないおじさんが、その踊り子の借金を肩代わり。ところが、肩代わりする為に保証人の名前が借りたら、別の人間の保証人にされてしまう。以前見た「相保証」の話かと思ったら、不動産の登記簿から筆跡や実印まで偽造してしまうという悪質なモノ。見ていて恐くなってきたが、そんな悪徳業者をやりこめる銀次郎。
 でもこの物語の見所は、ストリッパーの純真なところかな。普通なら利用するだけ利用しそうなモノなのに、最後まで義理を通したストリッパーと小屋の支配人。ええ話や・・・。
2月18日ミナミの帝王 劇場版
 ショートストーリーが二本。どちらも一本あたりの時間が短いので、そのテンポが小気味いい。一本目は、「トイチの結婚」結婚詐欺を巡るトラブルだが、銀次郎と麻子がその詐欺師を逆に騙して慰謝料を巻き上げる手口。ありがちなパターンだが、「離婚に持ち込むための十箇条」が笑えた。二本目は「一千万円の女」。一晩付き合うために一千万円を要求する女も馬鹿げてるが、それに証文を書いてしまうおっちゃんもばかげてるな(笑)。でも一番笑えるのは、その証文が何の効力も無いと知った後の、おっちゃんの暴走ぶり。暴走するあまり連帯保証人にサインと実印をしてしまうところなんて、ほとんどギャグマンガの世界だ(笑)。
2月19日ミナミの帝王 劇場版 II
 「銀次郎 vs 整理屋」のサブタイトルが付いている。このシリーズには珍しく神戸が出てきたが、税関前の歩道橋とか東門街の辺りとか、なじみある場所ばかりでてくるので見入っていたら、震災前の神戸だったんだね。三ノ宮駅前で背後に阪急百貨店があった。
 ストーリーとしては、初代舎弟の坂上竜一を演じる柳沢慎吾が出てるところ。金子竜也が舎弟になる話から消えていたと思ったら、東京〜神戸と流れているとは(笑)。しかも、「東京でさ〜、忙しくてさ〜」なんていう言いかたが笑える。
2月23日ひみつの花園
 子どもの頃からお金が大好き。お金を数えるとき以外はきわめて無愛想であるな故に、友人にも恋愛にも恵まれない主人公が、天職と思って銀行員になってしまうが、ある日銀行強盗の人質になって、いろいろあって漂流して、そのときに一緒に沈んだ五億円の入ったスーツケースを探すというコメディー。五億円という目標があったら、そりゃ人間あらゆる努力をするだろうけど、そのために大学に入り、免許を取り、スキューバをやり、ロッククライミングをやり、それも尽く極めてしまう課程が実にばかげてて面白い。しかも主人公は (お金が絡むとき以外は) ずっと無愛想なまま(笑)。癖のあるな登場人物達と軽快なテンポとが相まって、とてもよかった。これはDVDで買ってもいいかも。
2月24日ミナミの帝王 詐欺師潰し
 立地条件が悪い喫茶店を安く売り、さらに業績が悪かったら半額を払い戻す保証付きという、一見非常によい条件の不動産業。しかし、それはサクラを使って客が入らない喫茶店を転がしていただけのことで、初めから半額をせしめるのが目的だった。そんな詐欺師を逆に追い込んでいく銀次郎達。舎弟が知らん人だったけど、最後のスタッフロールで、それがアニマル悌団のコアラだとわかった。それにしても最初に出てきた作家が笑福亭鶴光というのがいいなぁ。似合いすぎだわ(笑)。
2月25日ミナミの帝王 システム金融
 最近、古い話しか見てなかったから銀次郎がずいぶんふっくらして見えたんだが、正面からのカットで見たら思いっきり二重アゴ! これは見ちゃいけない物を見たような気がした・・・(^_^;)。
 で、本編は手形を買い取って金を増やしていくシステム金融というもの。それを使って罠にはめられたディスカウントストア店長。言えることは、素人が余計な金稼ぎに手を出すなと言うことだね(笑)。
2月27日ミナミの帝王 劇場版VII
 女子高生のキャッチまがいに消火器訪問販売。はては矯正下着のマルチに先物取引と、まるで教科書に載ってるような詐欺被害のオンパレード。挙げ句に字幕で「詐欺一覧」なんて出てくる。結局のところ、
「赤の他人にわざわざ甘い汁持ってきて、吸わしてくれるようなアホはおらん」この一言に尽きるね。

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