それまでに読んだ本とか漫画とか
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2002年
12月1日おたんこナース 1〜5巻 / 佐々木倫子・小林光恵 (小学館)
 これの1巻は昔読んだことがあり、今でも実家に帰ったらあるはずなのだが、古本屋で五冊セットだったので衝動買いしてしまった(笑)。新人看護婦の似鳥ユキエと周りの看護婦・医師・患者が起こすハプニングや人間模様が、佐々木倫子の絵と相まって面白い。印象的だったのが、ユキエが生理痛にも関わらず救急車で運ばれていく話。どこの世界にも、わがままで勝手な客がいるものだが、その通りに演じてしまうユキエの様子がコミカルでよい。
 で、全5巻で終わりかと思ったら、もう一冊あるらしい。また買ってこなければ(笑)
12月10日こんな私でよかったら… / 中村うさぎ (角川文庫)
 この人の前作、前々作での豪快な衝動買いぶりがとても痛快で、すっかりハマってしまい、今回TSUTAYAで表紙だけ見て買うことにした(笑)。結婚生活のあれこれから、私生活でのいろんなことまで、軽妙に書かれたエッセイはほとんど一気に読み終わってしまったよ。
12月11日Heaven? 1〜4巻 / 佐々木倫子 (小学館)
 これこそ佐々木ワールドとでも言えるだろう(笑)。マイペースというか何も考えてないフランス料理店のオーナーの元に集まったのは、ほとんどが素人ばかり。そこで繰り広げられるドタバタ喜劇。四冊一気に買ってしまったが、これは正解だった。次にでるのが待ち遠しい。
12月12日怪笑小説 / 東野圭吾 (集英社文庫)
 例の如く推理モノかと思っていたら、ちょっとブラックな短編集だった。一本目の「鬱積電車」。オチのような出来事が本当に起こってくれたら実に面白いだろうなというのがもっとも印象的だった(笑)。あと、「巨人の星」をモチーフにしたと思われる話のオチには腹抱えて笑ったよ。この一冊は買って良かった。さらに解説を読んで、その作者が関西出身だというところで、さらに好感度up! (笑)
12月14日実録! 刑務所のヒミツ / 安土茂 (二見文庫)
 本屋の店頭でほとんど衝動買いしてしまった一冊。逮捕から留置所、拘置所を経て刑務所、そして刑期を終えて釈放されるまでの話を綴りつつ、その周りの人間模様や関係者、過去に刑務所内で起こった事件などを書いた一冊。こんな体験、しないに越したことはないのだが、普段はタブーとして扱われている内容をこと細かく書いてあるだけに、非常に興味深かった。入浴中に読んでいたが、気がついたら二時間ほどで、一気に読み終えていた(笑)。
12月15日禁酒セラピー / Allen Carr著・阪本章子 訳 (KKロングセラーズ)
 「読むだけで絶対やめられる」という副題に釣られて買ったのが、一ヶ月ほど前だろうか。最初に「本書を読み終わるまで、お酒を控えたりやめたりしないこと」という一文があったので、安心して読み終えることが出来た。詳しい内容は読まなければ説明しきれないが、ある種、洗脳されるような内容だ。しかし、こういう良い意味で洗脳してくれるなら大歓迎だ(笑)。今年の初めに一ヶ月禁酒した時の心理状況や、その禁酒を破ったきっかけが非常にわかりやすく言い当てられていたのが見事。この本を読み終わった今感じたのは、「禁酒とは厳しくも寂しくも難しくもない」ということだ。今日から楽しく禁酒します。
12月16日続実録! 刑務所のヒミツ / 安土茂 (二見文庫)
 二日前に読んだ本の続編。そちらで取り上げられていた「脱獄王」について書かれたモノ。脱獄の手口、それにかける執念、そして彼を脱獄に駆り立てる背景、刑期終了後の出来事などを物語&ルポルタージュ風に書いた一冊。「続」と付いてるが、これだけで読んでも充分面白い一冊だった。
12月19日今どきの教育を考えるヒント / 清水義範 (講談社文庫)
 今回はちょっと堅めな内容。と思わせておいて、「教育」について自らの意見や考察をわかりやすく語っていて読みやすかった。今話題の「学級崩壊」や「ゆとり教育」から、「教師」という仕事の裏側や哲学の様な話に、自ら添削している小学生の文章を紹介しての「子どもたちの考え方」のようなことまで、いろいろな面から「教育」について、筆者独自の視点から語っていてる。
 一番印象に残った部分が、
「お母さんも、自分の子を、三日に一回はほめる、と決めてトライしてください。(中略)ぼんやりしたほめ方ではなく、お前はこれがうまい、とほめるんです」(中略)相手を見ないでほめることは出来ない。
なるほど。これは大事なポイントなのかなぁと心に残った一説だった。
12月23日町子たんぺん傑作集 / 長谷川町子 (朝日文庫)
 言わずとしれた「サザエさん」の原作者が書いた傑作集。おそらく昭和20年代に書かれたと思われる作品ばかりだったが、夫婦で下宿生活するなど今からでは考えられないが、どこかほのぼのとした描写にどこか心和ませるモノを感じた。惜しむらくは20分で読み終わってしまうボリュームだろうか。
12月24日ホームレス作家 / 松井計 (幻冬社アウトロー文庫)
 公団住宅を家賃滞納で強制退去させられた作者とその妻子。妻子はシェルターに入るが、作者のみが路上生活者となって街を彷徨う。
 強制退去からこの本を出すまでの描写や背景がリアルに描かれ、ほとんど一気に読み終えてしまったが、後半はだんだん疲れてきた。これがドキュメンタリーであり、ほぼリアルタイムで原稿が本になったため「予定調和的」な終わり方をしないのは当然。ハッピーエンドでないのも尤もであるが、後半はほとんど家族、友人、行政との関わりに終始してしまっているので、正直読んでいて疲れた。特に、初めて見つけたアルバイトをクビになる辺り。経営者を責めるのはいいが、そこまでの詳しい経緯が載っていない。まるで自分がなにも悪くないのに一方的に辞めさせられたようだが、正直言ってそうは読みとれなかった。言い方は悪いが、これではホームレスに「なるべくしてなってしまった」という感想しか持てなかった。続編もでているらしいが、これまで読もうという気にはなれない。残念だが。
12月25日不完全でいいじゃないか! / 伊波真理雄・石村博子 (講談社文庫)
 自らがアダルトチルドレンであるという精神科医が、薬物中毒や引き籠もりなどの患者と接していく様子を描いた作品。最終章で自らの主張というか医者としての治療方針、それが他の医師からは「治療の放棄だ」と言われたらしい、が書かれているが、その部分が一番の見所。
12月26日ナニワ金融道 なんでもゼニ儲けや! / 青木雄二 (講談社+α文庫)
 「ゼニ儲けはそんなに難しいものではない」ということを中心に書かれた本。やや資本主義を批判しすぎる上に、自分の経歴を強調しすぎるような気がしたが、それなりに面白く為にはなった。
12月29日勝つ日本 / 石原慎太郎・田原総一朗 (文春文庫)
 「国民を救済出来ない国家など国家とは呼べない−石原慎太郎」という帯に惹かれて手に取った一冊。日本が国際社会でどう活躍すべきかを、著者の二人が交互に意見を述べ合う形で討論している。二年前に書かれた本だが、今でも充分通用する内容だなと。裏を返せば、当時と状況は変わってないのだなと。日本はこれからどうなっていくのやら・・・。
12月31日できるかな / 西原理恵子 (角川文庫)
 「なんでもやってみよう、どこでも行ってみよう」との解説に惹かれて買ってみた。放射能を測定する機械を作って、「もんじゅ」に取材へ行く話は最高!(^0^)
 ところがそのシリーズが三つほど続いてからタイでの生活についてのエピソード。それから「サイバラ水産」という釣りネタの連載になるが、それも三回目から海とは全然関係なく、岸和田のだんじり祭に行ってしまう。タイトルと全然関係ない話が延々続く辺りが西原らしい(笑)。
 インド人の描写と「トランペットが欲しい黒人の少年」が上手い。特に「トランペット〜」の表現があまりに頻繁に出てくるので、知らないうちに流行っていた言い回しかと思っていたら、googleで調べた結果、西原独自の表現らしい(^_^;)。

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